中古で買った機材の銀メッキXLR端子が見事に真っ黒だったり、つまみが堅くガリガリいう(出力音には問題がないが、つまみ自体がガリガリいう)のでどうメンテナンスすると最適かを調べてまとめました
追記: しばらく放置していたところつまみがガリガリしていたのが直りました。機械にも自然治癒力てあるんですね ???
色々調べると端子のメンテナンスには以下の方法がありました。
- 無水エタノールで拭く(某マスタリングエンジニア他)
- 接点復活剤( D5S6 )を綿棒で少量塗布して5分たったら拭き取り、白熱照明などで炙って余分な成分を飛ばす(某PA)
- D5S6を染み込ませた綿棒で拭いた後、接点洗浄剤(RC-S201)で仕上げ(オーディオマニアの人1)
- ミツワ ペーパーセメントソルベルトを染み込ませた綿棒で拭く(オーディオマニアの人2)
1.はすぐに揮発して後に残る物がなく、樹脂を腐食しないので副作用もないですが、汚れを落とす力は弱いです。油脂、埃は取れますが、金属の酸化、硫化はそのままです。
2. は接点復活剤なので油脂の他、金属の酸化硫化もとれますが、潤滑剤としてのオイルが残ります。炙っているのは多分オイルを何とかしようとしているのかな?
http://karesusuki1991.seesaa.net/article/CLEANSABLE.html
3. は2をもっとスマートにした方法で接点復活剤のオイルを接点洗浄剤で拭き取っているのでしょう
4. はソルベントを使用しています。ソルベントは油脂の他にも酸化も取るそうです。硫化はどうなのかしら?揮発性が高くすぐに蒸発するので後にも残りません。ただしソルベントは樹脂を溶かすとのことでXLR端子には使えません。
http://www.audiostyle.net/archives/20219579.html
結局1~4のどれも意図していることは同じで、汚れは取りたいけれど接点復活剤のオイルはいらないということのようです。経路は異なれどたどり着いた先は同じだったと。オイルは潤滑剤になりますが、端子の用途だと必要なく、ぺたつくのでより汚れを引きつけるとのことです。綿棒はMr綿棒というのが、細くて堅く、端子の汚れ落としに丁度よいとか。
ちなみにピカール等使うとメッキが削れてなくなるのでよほど酸化をひどい場合以外はだめだそうです。そうでなくても酸化、硫化は金属が変化して発生するので剥がすとそのぶん金属が減りますし、なくなるとすぐまた酸化硫化が再開します。なのであんまり頻繁にとるのはよくない気がします。
ポット、ロータリースイッチのメンテナンスも調べると以下のようにするとよいそうです。
1. まずは分解してポットの隙間に接点洗浄剤を少量噴射(密閉されていたらポット自体も分解して綿棒で直接塗布)して、つまみをぐりぐりする。汚れが原因ならこれでなんとかなる。このとき洗浄剤を入れすぎるとグリスも洗浄されてつまみがカスカスになってしまうので少量にしましょう。少量で効果ないなら多めに入れても効かないそうです。
2. 1.で効果がないなら接点復活剤を同じように使って錆をとります。
http://guitar-recipe.com/maintenance/12
http://amp8.com/etc/amp-inho/setuten.htm
ポットはどのみち消耗品なので真の解決方法は交換で、上記の方法は応急措置だそうです。しかしどのみち修理にだすとポットごと交換するなら先に接点洗浄&復活剤を使用しても 問題のある部分にだけ使うなら事実上デメリットはなさそうです。完全に死んでる状態と比べればゾンビでも動いている方がよいです。
とりあえずこのあたりの物で効果がでるか試してみます。
接点復活剤と接点洗浄剤の違い
接点復活剤(D5S6)は油脂の他、酸化、硫化まで洗浄し、樹脂への刺激が少ないです。気化せずに残って削れた接点部分の間で導通したり 潤滑剤としての効果を果たします。
接点洗浄剤( RC-S201 )の中身はほぼアルコールで、油脂、カーボン、ほこりを取るのに使えます。すぐに揮発し、樹脂への刺激も低いので 接点復活剤より 副作用も少ないです。
サンハヤト 接点洗浄剤 ニューリレークリーナー RC-S201
ともに5-56との違いは樹脂への刺激性のなさが決定的みたいです。しかし、どちらにしても直接綿棒で触れない部分以外にはスプレーのまま噴射はしてはいけません。