TD307mk3の測定結果

 TD307mk3を購入したので測定しました。

目的

KH310の音に不満はなかったですが、DACとスピーカーのスイッチを押さないと音がでないのが普段使いに面倒くさいので、オート電源オンオフ機能のついたAP20dとTD307mk3をサブに使用することにしました。

 AP20dを選んだのはこのシリーズしかアナログ音声で自動オンオフしてくれるシリーズがこれしかなかったからです。デスクトップスピーカーとして実際に使用したところ音量は大分余裕がありました。TD307mk3を選んだのはフルレンジのスピーカーを使ったことがなかったので気になったからです。

測定結果

TD307mk3

 ちなみに次がKH310で測定したものです。

KH310

 TD307を設置したのはKH310の上です。細かい凹凸は部屋の特性です。

結果

 帯域はTD307の方は500Hz当たりから大分ハイ上がりになっています。低域は製品の仕様によると80Hzで-10dBなので、ほば仕様どおりにでています。低域がでないのは仕方ないですが、帯域特性はかなり悪いですね。がっつりEQで調整出来ますが、位相の良さが売りのフルレンジでそれは何だかなという気分です。

 耳で聞いた感じそのままではKH310に対して声の音色が別物でかなり前のめりの明るいすっきりした声に聞こえます。WindowsのEqualizer APOで高域をかなり抑えて調整すると大分落ち着きましたが、KH310と並べると低域がスカスカに聞こえます。ただ並べて聞くからそう聞こえるだけで、これだけをしばらく聞いていれば物足りなさを感じることはないでしょう。

 インパルスはTDシリーズは正確性を売りにしていたと思いますが、さすがに価格帯が違いすぎたのでしょう。KH310の方がむしろきれいです。耳では分かりません。

 定位の良さはKH310と比べてとくに良くも悪くもあまり差を感じませんが、奥行きはやや不満。

 解像度は少ない音数で比較しているときはあまり差を感じなかったのですが、音数が増えるとてきめんに音がぼやけます。

総評

 フルレンジを体験してみたかったのですが、同価格帯の比較対象を用意できなかったのであまり公平な比較にはなっていないです。ただ、エンジニア用途でないのなら、アタックの正確さより帯域バランスの方が印象に与える影響が大きいですし、マルチユニットでもいいものは良く出来ているので、一般用途でフルレンジはあまりお勧めできないなと思いました。

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